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2016.01.16 10:00

舞台「Honganji」でグァンス(超新星)、セヨン(MYNAME)が輝けるか

 

 

グァンス(超新星)とセヨン(MYNAME)|©Tomoko Nozaki

 

 

舞台「Honganji」にグァンス(超新星)、セヨン(MYNAME)が出演する。韓国ミュージカルの舞台に韓国アイドルが出演するのは見慣れているが、今回の出演は異質であり、冒険だ。

ウォーリー木下演出、陣内孝則、市川九團次、水夏希、諸星和己らが出演するスターシアタープロデュースの舞台「Honganji」。その内容は、天魔(サタン)と恐れられた織田信長とそこに立ちはだかる仏門のカリスマ、石山本願寺・顕如らの生きざまを鮮烈に描いた戦国人間ドラマ、とのことだ。1月20日から24日まで大阪・新歌舞伎座、1月29日から31日まで名古屋・中日劇場、2月17日まで東京・EX THEATER ROPPONGIにて上演される。

 

 

©Tomoko Nozaki

 

そしてこの舞台に、グァンス、セヨンが出演する。彼らは「ゲスト出演」となっているが、2人がダブルキャストで同じ役を務める。演じるのは、下間仲世(しもつまなかとし)役で、「武官として優れ、踊りも愛した若き本願寺の護り手。本願寺のために信長勢と戦う」という役だという。これだけではよくわからないが、とにかくアクションをして、ダンスも披露してくれそうだ。そして特筆すべきは、日本の時代劇ものに、日本人の役で登場するということ。

果たしてどんな姿を見せてくれるのだろうか、気になっていたところ、1月13日、舞台稽古公開があり、その姿をのぞいてきた。披露されたのは舞台の一部なので、下間仲世がどのくらい活躍してくれるかは十分わかりきれなかったが、踊りや剣を持っての立ち回りには、配慮された見せ場がきっちり用意されていた。多くはないが、もちろん日本語の時代劇口調のせりふもあった!

 

 

©Tomoko Nozaki

 

これまで、韓国ミュージカルなどでは舞台経験があっても、ベテランの日本の俳優が多数出演する純然たる日本の舞台、それも時代物ということで、彼らのプレッシャーや緊張感は計り知れない。囲み取材でも、いつになく体も顔も硬直しているのがわかり、堪能な日本語力がありながらも名指しで問われない限りしゃべれない。そんな空気を察して陣内孝則や諸星和己は、話しやすいように話題をもっていってくれる場面もあり、その配慮はありがたかった。そして、彼らが出演者にかわいがられていること、溶け込んでいることがわかった。

 

 

©Tomoko Nozaki

 

わたしがいたのは短時間だったが、セヨンがスタッフや出演者と絶えず話をしているのが印象的だった。グァンスは少し険しい様子で集中して出番に備えていたが、舞台稽古を終えると、優しい笑顔でスタッフらと談笑していた。グァンスは「入隊前、最後の個人の仕事なので、楽しみにしているし、頑張ります」とタンクトップ姿で自慢の体をチラ見せしつつアピール。緊張からほとんど口を開かなかったので、元気がないようにも見えたセヨンはその後「めっちゃ元気ですよ~楽しくて、楽しくて!」と語ってくれた。韓流、K-POPとは一味違う舞台での彼らの活躍をぜひその目で確かめてみてほしい。

THE FACT JAPAN|野﨑友子