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2019.11.29 11:50

「韓国映画100周年記念 名優イ・スンジェトークイベント」レポート!

大阪韓国映画祭,イ・スンジェ,

 
2019年11月22日から24日まで3日間、大阪・梅田のグランフロント大阪ナレッジシアターにて、「第5回 大阪韓国映画祭」が行われました。今回、そのフィナーレを飾る俳優トークイベントに韓国芸能界の重鎮イ・スンジェさんが登場!KOARIもお邪魔してきました!
 
「大阪韓国映画祭」は、大阪韓国文化院主催で2015年から開催されている韓国映画ファンのお祭り。期間中は、韓国映画作品の上映や出演俳優のトークイベントが行われます。

 

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イ・スンジェさんは、齢85歳で今なお現役俳優として多岐に渡って活躍し続ける、韓国最高齢の俳優です。
日本では歴史ドラマ「イ・サン」(2008年)の栄祖(ヨンジョ)役、「ホジュン 宮廷医官への道」(1999年)のユ・ウィテ役、「ベートーベン・ウィルス~愛と情熱のシンフォニー~」(2008年)のキム・ガヒョン役がよく知られているのではないでしょうか。

この日は日本各地から性別にかかわらず多数の応募が集まり、何とその倍率は10倍だったとか!当然380席の会場は満席になり、司会の方が「ファンミーティングをするべきでは」と驚くほど熱い反応が見られました。

 

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トークイベントは、イ・スンジェさんの60年を超える俳優人生の話からスタート。
海外の芸術映画の素晴らしさに魅了されたのが、俳優を志したきっかけだそうです。当時の韓国芸能界は収入が安定せず撮影環境も非常に厳しかったため周囲の猛反対にあいましたが、半ば押し切るように自分の思う俳優道を貫き続けたのだそう。
その成果として、映画135本、ドラマ143本(イベント当時)、舞台まで含めればさらに多くの作品に出演する大物俳優となったのですね!
 
一方、イ・スンジェさんは台詞のNGがないことでも有名で、その秘訣を聞かれると「記憶力の鍛錬あるのみ」ときっぱり…。
「記憶力は俳優にとって生命線とも言えるもの。自分の記憶力に自信が持てなくなってきたら引退を考えるタイミングだ」との厳しいお言葉でした。自身も実際に暗唱するなどして、記憶力を日々鍛えているそうですよ!

続いて、この日事前に上映された出演映画「拝啓、愛しています」(2010年)、「トック」(2017年)、「ロマン」(2019年)についてのトークタイムへ。それぞれ撮影時のエピソードや、自身の演技に対する情熱、共演俳優について熱く語っていました。

「トック」は特に低予算で作られた作品だったためノーギャランティーで出演したという話に、「芸術にお金が先立ってはいけない。自分の行為が前提で、お金はあくまで付属物だ。やりがいを感じればお金をもらわなくても出演するし、また出演しなければならない」と自身の演技哲学を語っていました。

 

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「拝啓、愛しています」は、韓国の有名ウェブ漫画が原作の映画で、イ・スンジェさんは映画だけでなく舞台版にも現役で出演しています。
この作品の魅力について「老年に訪れた恋を描いた作品で、内容がとてもいい。妻や夫に先立たれても、外に出てみれば新しい発見や出会いの機会もあって、生きる力を得ることができるのだろう」と話していました。

 

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そして、イ・スンジェさんと言えば、韓国のリアルバラエティ番組「花よりおじいさん」シリーズもはずせませんよね!画面にそのポスターイメージが映し出されると、会場からは大きな拍手と歓声が沸き起こっていました。俳優イ・ソジンと重鎮俳優たちのドタバタ海外旅行記で、日本にもファンが多いようです。

「慣れない外国で、この歳の自分たちが見て感じるありのままの様子を見せることで、人生の真理や幸せは案外身近なところにあるものなのでは、ということを強調できると思った」と話していました。
気になる日本旅行編の可能性については「出演者が高齢なので今後の健康面がネックだが、きっと実現できるように監督に話してみる」と言ってくれました!

 


 
いつも現場に早くからスタンバイし、大御所だからと特別扱いされることを好まず、自分に厳しく謙虚で穏やかなイ・スンジェさん。何度も立ち上がっては会場へ向かってお辞儀をする姿や、ファンの質問に立って丁寧に答える姿に、その人となりが感じられました。
そして、この日も数々の名言を残していました!
下記はその一部です。
 
「俳優は自分を出してはいけない。俳優は“自分”を後ろに引いて“役”を前に出さなくてはいけない。」
「俳優は“役”に限界があってはいけない。いつも新しいチャレンジをして新しいものを作っていかなければならない。」

 
さすが、「俳優のお手本」と言われるイ・スンジェさんですね…!
オープニング映像でも後輩俳優たちの映像メッセージがモニターに流れていましたが、これからも「永遠の現役」として、いつまでも後輩俳優たちに尊敬される俳優でいてほしいですね!

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